当社にとって設立2年目を迎える2016年が始まりました。
昨年、4月1日に設立しましたので事業活動としてはまだ、9ヶ月程度経ったところで、人間で言えば赤ちゃんの首がやっと据わってきたというところでしょうか。まだまだ、会社の体をなすには至っていないと思いますが、僅かながらでも進歩しているのではないかと思っております。
この9ヶ月間を振り返ると、メインターゲットを自治体としたこともあり、マイナンバー制度の情報セキュリティに関するプリセールス活動が中心でした。
コンサルティングを通して支援に精を出すのは今年4月以降ということになります。また今後は、自治体の他、企業や医療機関への経営・業務改革に関する支援も手がけて行きたいと考えているところです。
2016年 年頭のご挨拶
ところで、今年の企業・自治体の経営及び運営に関わるIT動向について、当社の事業と関係が深いところを中心にふれてみたいと思います。
まず、マイナンバー制度関連の領域では、昨年に引き続き様々なマイルストーンが設定されています。この1月からはマイナンバーカードの交付が始まりますが、企業や個人においてはマイナンバーの取扱いが本格化するのは、年末調整等の事務処理が始まってからとなります。ただ、退職や入社に絡む手続きは早々に必要ですので、ご注意下さい。
一方、自治体においては、年始め早々、マイナンバーカードの交付事務に負われることになりますが、IT面で言うと7月に予定されている情報提供ネットワークシステムによる他団体との連携テストが最も重要になるかと思われます。これが無事に済まなくては制度導入の根幹である行政事務の省力化と住民の利便性向上が実現できないからです。住民情報の団体間連携を行い、各種申請・申告時等における添付書類の省略をするためのシステムを稼働させるための準備としては重要な位置付けになります。
また、マイナンバー制度導入で一休みしていた自治体クラウド導入の展開も再開されることになるのではないでしょうか。
情報セキュリティについては、総務省が公表している「自治体情報システム強靱性向上モデル(案)」と「自治体情報セキュリティクラウド(案)」に向けた動きが出てくるものと思われます。サイバーセキュリティ対策の強化は当然必要で、国からの予算面での措置があるようですが、私は人的・組織的対策も重要だと思っています。それは、組織としてのルール作りや職員としての意識改革が十分だとは思えないからです。技術的・物理的以外に人的・組織的対策にも力を入れることが重要で、当社においてこの部分は、2016年度の重点取組みの1つでもあります。
企業におけるIT面での重要テーマは、と考えると様々な施策が考えられるようです。昨今「攻めのIT投資」と言われてはいますが、取り組んでいる企業はまだまだではないでしょうか。中小企業においては、具体的に何をすればいいのか分からないというのが実態ではないかと思いますし、これに多額の投資をすることも難しいことと予想されます。
しかし、新製品(新サービス)の開発、競合他社との差別化、自社ブランドの確立、顧客価値の増大などは企業として取り組まなければならないテーマであり、これを実現するために効果的かつ効率的なIT投資をすることが求められてくることは否めません。
つまり、攻めの経営の仕組み・仕掛けの構築にあたって、いかに安く効果的なIT活用ができるかの知恵を絞ることが重要なのです。
大げさかもしれませんが、ビジネスモデルの革新と価値を生み出すことについてゼロベースで考え直してみることも必要ではないかと思うのです。これは当社の社名に由来する「the creation of innovation and values」というフレーズにつながります。
今年も、IoT、AI、ビックデータ等、様々なキーワードが出てくるかと思いますが、先ずは地に足をつけて、ビジネスモデルについて考え直してみた上で、使える技術やシステム(アプリ)を検討してみてはいかがでしょうか。
当社はこの領域についても、しっかりとサポートさせて頂くことができます。
実を言うと、当社も自社のビジネスモデルについては日々、悶々と検討をしており、フロー型のコンサルティングビジネスとは違うものを目指しているのです。
今年一年、微力ながらも地域社会、地域経済に貢献していく所存でおりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
代表取締役 佐藤 雅英